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第15回 日本外来精神医療学会 事務局

ご挨拶

この度、第15回日本外来精神医療学会を、平成27年7月4日(土)、5日(日)の両日にわたり、
明治学院大学白金キャンパス(東京都港区)において開催することとなりました。

外来精神医療学会は「外来精神医療・精神保健・福祉・相談に携わる方々が職域・職種を越えて集い、外来臨床の実践知を交換し研磨し合うことにより、わが国の外来精神医療の発展を目指す臨床の学術団体」として設立されました。かつての統合失調症を中心とした入院医療から、今日では外来医療と地域ケアを中心とした精神医療に変わりつつあるとはいえ、日本では、いまだに欧米諸国と比較すると数倍近い30万床の精神科病床を抱えています。そうした中、今日精神科病床の削減とともに、外来精神医療がより重要な役割を占めるようになってきています。精神科外来には統合失調症、双極性障害、うつ病、不安障害、認知症など、さまざまな背景を持った患者が受診します。さらに、高度に複雑になった現代IT社会においては、発達障害傾向はもつが発達障害と診断できない人、抑うつ傾向はもつがうつ病と診断できない人、多彩な不安はもつが不安障害と診断できない人など、正常と異常、適応と不適応、健康と不健康の狭間で苦しむ患者の受診も多くみられます。そのような状況の中で外来精神医療は、これらの境界で苦しむ人たちに対してどうアプローチが可能なのかが問われています。

今回は「健康から不適応へのスペクトラム-『なやみ』を聴く、『やまい』を診る-」をテーマに掲げ、上記問いを中心にディスカッションをしていきたいと考えています。大会副会長には獨協医科大学越谷病院こころの診療科の井原裕先生にお願いしています。特別講演には「いのちを守る」活動を推進する川田龍平参議院議員、公開講座にはメディア等で活躍している香山リカ氏、イベントは人類の平和を希求する「地球のステージ」を桑山紀彦氏にお願いしています。外来精神医療の守備範囲を探る「健康から不適応へのスペクトラム」をメインシンポジウムにおき、その他、自殺、多文化、音楽療法、DSM-5、犯罪・非行、医療連携、医療通訳、多職種連携等のシンポジウムを考えております。また種々なワークショップや教育講演も企画しています。

外来精神療法がアプローチできる領域をさまざまな視点から検討するとともに、臨床の現場での実践にも資するところのある学術集会にしていきたいと考えています。現在会員は約550名で、本学会には首都圏を中心とした精神医療に関わる医師、看護師、心理士、保健福祉関係者、教育関係者、および心理の大学院生や学部生などを含め600名程度の参加があるものと期待しています。多くの皆様方のご参加を心よりお待ちしています。

第15回 日本外来精神医療学会

会長 阿部 裕
事務局:四谷ゆいクリニック

〒162-0845 東京都新宿区市谷本村町2-23
京都荘ビル1階
FAX:03-5225-1292